6つの帽子思考法〜エドワード・デ・ボーノ〜
議論をスムーズに効率的に進めるための一手法
並行思考
→常に全員が同じ視点 からテーマを見る必要がある
各帽子は考え方のシンボル
→白 赤 黒 黄 緑 青 の6つ
→視点 を表すもの
→自分がある視点に立って考えるための道具として
→『ここで白い帽子をかぶってみようよ』とか
帽子を使った思考戦略
出席者全員が同じ視点に立ってその経験や知性を同時並行的に一致させることがポイント
帽子をかぶっている状態が、何かを考えている状態
簡単に脱いだりかぶったりできる
6つの帽子メソッドの成果
- 結集する力:
全員が同じ視点に立ち経験、知識をフルに活用できる
- 時間短縮:
同じ視点で見ているため、先に発言した誰かの発言に応答し意見してあげる必要がない
ただ自分の意見を加えていくだけ
- エゴの排除:
対立した議論ではなく、あるテーマについて客観的な探究を可能にしてくれる
- 一度に一つのことをする:
人は同時に異なる方向に対して注意を払えない
参加者の視点を統一できる
各論
白:
中立的で客観的な色
事実と数値
赤:
怒りや感情の色
情熱、感情
黒:
生真面目で思慮深い色
警戒と注意
考え方の弱点の指摘
黄:
明るく積極的な色
楽観的な
希望と肯定的な考え方
緑:
草木など植物の実り豊かな色
創造性、新しい考え
青:
冷静さ、空の超越したような色
調整
考え方のプロセスの構成
他の色の帽子を統制する働き
白と赤、黒と黄、緑と青
のグループとしても捉えられる
帽子の機能ではなく、色を口に出すことが大事
わざわざ帽子を持ち出すことに意味がある
『黒い帽子を脱いでよ』
『少し赤い帽子をかぶろうよ』
『次は白い帽子をかぶろう』
白まとめ:
イメージはコンピュータ
公平かつ客観的
中立性
赤まとめ:
感情や感覚を正当化する
決して自分の感情を押し付けてはいけない
黒まとめ:
危険性、障害、潜在的な問題、マイナス面
生じうる不都合な点
または適合
→過去の経験に適合しているか、自分たちの戦略に適合しているか
黄まとめ:
肯定的な評価
将来の展望、希望
利益や利点を模索しそれに価値を見出す作業
→何かを生み出そうとする実効性とつながる
緑まとめ:
選択肢の探究
代替案
評価や判断ではなくムーブメントの概念
→あれこれ思考パターンを移動させなければならない
青まとめ:
コントロール
新たなテーマを開拓するために必要
帽子の色を指定する
問題点の取り上げ、疑問の投げかけ、課題設定
具体例:
帽子を単独で使う
→〜の帽子をかぶってみよう
順番に使う
→一つずつ
→各帽子の時間は会議人数×1分(延長は全然歓迎)(赤い帽子はちょい短め)
青で決めるべきことを明確に
赤で自由に意見出し合う
白で関連する情報を共有する
黄で計画や提案を引き出す
緑で新しいコンセプトを
黄で実現できそうなものを評価する
黒で使えないのを排除
黄と緑で黒で排除した欠点を補正したり弱点を補強する
青でゴールを描きどの案を選択するか練る
赤で選択肢について意見する
黄と黒で検討
青で実現に向けた戦略を確定
とか
ドレーンは語る 〜夏目誠治〜
情報ドレーン:
性状、色
効いていないとき→ズレてる(跳ねる という)、閉塞
治療ドレーン:
排液すること
- ドレーン
→汚い液体でてる時のみ信用できる
→きれいな排液は信用できない
- 縫合不全
→まずドレナージ
色:
おぺ後すぐ→やや赤い(淡血性)→徐々にうす赤く(淡々血性)
(腹腔内に血糊残ってる)
漿液性(オレンジぽい感じ)
やばい赤
→血性、濃さ(真っ赤)、固まり(コアグラ)、温度(人肌)
他のやばい色:
茶、べちょい、臭い→便
緑→胆汁、小腸液(粘り気△、臭くない)
蛍光緑→緑膿菌、魚の腐った臭い
濁った白、灰→リンパ漏(TG、さらさら、臭くない、白混じりの赤、食事とると増える)、感染(ドロドロ、臭い、食事で増えない)
赤ワイン色→膵液漏の初期、テカリあり、感染すると白くなる、定義:AMY 3日3倍の400〜
おしるし という(小さい血管からの出血、大量出血の予兆)
→縫合不全か
- カス
→膵液漏により、消化された組織、正常のことも
- まず刺入部観察→脇漏れしてないか、皮膚から出血ないか→固定部みる(糸の緩みないか)→周囲皮膚みる(テープかぶれ、膵液でやられた)
- ドレーンの固定大切:
Ω型で固定する
原則2箇所固定(1箇所は刺入部すぐのとこで固定)
服や下着のゴム部分は避ける
他のドレーンと干渉しないように
ポイント:
量(少なくても詰まっていないか)、色(赤、茶、白、緑全てout)、臭い、温度、その他(ネバネバ、コアグラ、カス)
管理:
ミルキングでしごく(鉗子か手もみ)→停滞、air取り除く
抜けたら→穴観察して出血ないか、ドレーンの先端欠けてないか、腹痛とか訴えてないか
出血:
バイタル、意識、手足の発汗、抹消動脈触れるか
出血以外:
腹痛、腹の張り、熱とかチェック
内/外ドレーン:(正式ではない)
内:腸管、胆管、膵管内の→問題なくとも腸液、膵液、胆汁出てくるのが内
外:吻合部、ズブフレとか→〇〇液出てきたら異常なのが外
ドレナージ不良:
排液減った、止まった→脇漏れ、閉塞ないか
→折れ曲がってる(kink)とか
- 開放式/閉鎖式ドレーン
開放式:ガーゼ当ててるだけ、逆行性感染多い
閉鎖式:バッグに繋ぐ(持続吸引式←吸える範囲せまめ と自然に出ていくやつ←低い位置に置く)(賛否両論)
→少量の排液だと正確に測れない→抜去のタイミング測りにくい
→開放式なら少量でもガーゼの汚れ具合で僅かな量の変化見れる→抜去のタイミング測れる(膵液漏で10ml切った時とか開放式に切り替える)
- 瘻孔:
体内外を繋ぐトンネル、皮膚と腹腔内を繋ぐトンネル
→ドレーンは異物で炎症起きて繊維化組織でかさぶた化する
→デメリット:排液できる範囲が狭まってしまう
→7日前後で完成する(〜14とか)
→POD7前後で排液はきれいなのに熱発したら、
瘻孔の影響で狭い範囲しかドレナージできず、ドレナージできない範囲で膿瘍できている可能性考える
→メリット:ドレーン抜けても排液が腹腔内全体に広がらなくて済む、ドレーンの入れ直し効く
- 開腹よりラパロの方が瘻孔できるのに時間かかる
ドレーン交換の意義:
粘稠度の高い排液が続くとドレーン詰まるから
ドレーンの位置調整のため→普通、ドレーンはどこから漏れてもいいように深め、奥の方に留置する
→手前から縫合不全起きた時そこに合わせてドレーン置く
かといって瘻孔できる前に交換するとドレーンが跳ねる(明後日の方向に入っちゃうこと)
→詰まるから変えたいけど早くてもだめ→POD10前後がいいか…
- ドレーン交換:
@透視室
皮膚消毒、局麻、ドレーンの固定糸も切っておく→古いドレーンからガイドワイヤー入れる→先端から出たらカテ抜く
→ガイドにかぶせるように造影用のカテ入れて、ガイドワイヤー抜く
→瘻孔造影検査で瘻孔できてるかチェック→造影剤入れてみて、一直線に瘻孔見えたら完成、腹腔内に広がったら未完成
→腸管造影されたら縫合不全
cavity:
腸管と瘻孔の間の袋状のスペース
これあると縫合不全治りにくい
限局した膿のゾーン
→ドレーン交換はcavityにあたるように入れる
→縫って固定してテープでも固定して終了
- マイナーリーク:
絶食、ドレーン管理だけで治る
- メジャーリーク:
おぺ必要
マイナーリーク:
cavityにドレーン先端しっかり入っていれば時間と共に縮小し治る(側孔だとやっぱりイマイチだから交換する必要ある)→一本化という(縫合不全部と瘻孔と皮膚の出口が一直線になること)
→ここまで来たらドレーン細くしたり浅くしたりしていく
→細くすることで圧弱くなって傷が閉鎖していく(圧つよいとずっと傷ひらきっぱ)
交換当日:
前投薬で鎮痛、鎮静出すことも
BP、SpO2モニターしながら
交換後発熱することよくある
- 抜去はCT撮ってドレーン周囲に液体貯留ないことを確認してから
- 抜去時:抜くドレーン間違えないようにしつこくチェック
- 胃切
→一般的には幽門側胃切除のこと指す、distal gastrectomy、ディスタールという
→ビルⅠ、Ⅱ、ルーワイ法
- ビルロートⅠ法のドレーンの役割2つ:
→残胃十二指腸吻合部の縫合不全に対するドレナージ と 膵液漏のドレナージ
→胃切なのに膵液漏なのは、おぺ時に膵臓周りのリンパ節郭清しているから
→テカリのある赤ワイン色に注意→AMY3日、3倍の400〜で診断
- ビルロートII法、ルーワイのドレーン:
→残胃と空腸吻合
→ここは、ビルⅠ(ちょい引っ張って胃と十二つなげてる)と違ってテンションあんまかからんから縫合不全なりにくい→ドレーンいらん
→やはり膵液漏が怖い
→ドレナージ弱いと十二指腸断端に炎症波及して縫合不全に
→ドレーンは十二指腸と膵周囲両方いけるように肝下面に留置
- 直腸前方切除術:
直腸低位前方切除術→肛門に近い位置でS状結腸と下部直腸吻合する、low anteior resection ローアンテ
直腸高位前方切除術→比較的口側で吻合する、ハイアンテ
→膵液漏にはならないため、基本的に縫合不全が怖い
→うんちの破壊力最強
→一旦縫合不全なると再手術考えなければならない
→疑ったら絶食で腸管安静にして、ドレーン追加やら交換やらするが無理だと判断したら即おぺ
- 再手術 りおぺ
→口側の腸管(横行結腸など)に人工肛門造設(縫合不全部に流入する便の量減らす)とドレナージ(人工肛門作っても多少は流れてくる便を排出するためドレーン入れ直す)、腹腔内洗浄して終わり
- 膵液漏:
膵液本体は無色透明
術後早期は、赤ワイン色、褐色、テカリ、鮮血とはまた異なる
→周囲の小血管、組織を溶かし、血液で赤、タンパクでテカって見えるとか
- 術後早期以降
→管の中にカス混じってきて、白っぽくなる
→感染併発すると膿混じりで…
→メジャーリークなると腸液混じって黄色っぽくなる
定義:
術後3日以降において、AMY基準値の3倍にあたる400〜(〜133までが正常)
→5万-10万なんて高値もあり得る
→逆に低くても、排液量多い時は復水やリンパ液で薄まっているだけのことも
→つまり、見た目と量で判断する
→AMY低くてもテカリやカス混じりなら疑うし、量が多い時も膵液漏がマスクされてる可能性考える
管理:
固定、皮膚の観察は同じ
排液は基本的に粘稠度が高く詰まる可能性を常に考える→指でしごくか鉗子でミルキング
その他、発熱も重要
→まずドレナージ不良疑い、CT、US検査→ドレナージされていない液体貯留があればドレーン交換
出血の恐怖:
リンパ節郭清により血管が丸裸→膵液ぶっかかり動脈瘤→破裂
大出血したら:
人手集める、意識、血圧、腹部膨満、脇漏れなど観察→造影CTで出血部特定→血管造影でコイル塞栓とか
- 膵液漏起こす術式:
PD:
ポイントは、膵臓と腸管が吻合しているということ
ドレーンは、膵腸吻合部、胆管空腸吻合部の背側に置く
→膵管チューブ:
膵腸吻合部の減圧
内径確保
の目的
吊り上げた腸管の先端から体外に出す
合併症:
創感染、腸閉塞、胃内容排泄遅延、膵液漏、胆汁漏
- 膵液漏:
腸液(エンテロキナーゼ)と混ざり、活性化しててヤバイ
- 重症度:
A ドレーンから漏れているけど、膿まずに治った
B ドレーンは赤ワイン色、膿んでしまいなかなか治らなかった
C ドレーン膿んでしまい、出血まで行ってしまった
膵管チューブ:
1、2㎜と細い
ねじれやすい
チューブの閉塞疑った時(タンパク栓とか)→小さいシリンジで軽く吸ってみる(引きすぎ禁忌)、生食で洗浄するのも一応おk(あんま押し込みたくないけど)
排液が急に黄色く→チューブが抜けてきて腸管に側孔ある状態(逸脱)→レントゲンで確認
- 胆汁漏:
めったにない→術後早期(3、4日くらい)で抜く
- 肝切除:
出血が時に怖い→肝臓は血管の塊り
排液の温度、コアグラの有無、白いガーゼとの比較 で判断
裏技:簡易血液ガス分析機でHb測って測定不能なら問題なし、5g/dlとかならちょっとやばいかも
→再開腹か経過観察か…
3秒で心電図を読む本 山下武志
心電図の勉強目的なら…
リズム
電気軸
P波
PQ時間
QRS波
ST
T波
総合的に判断
が定番の見方
しかし、実臨床でここまで細かく見ていく余裕はないことが多いという現実
いわゆる正常心電図とは…
1)洞調律:I, II, aVF で P 波が常に陽性 2)心拍数 60-100/ 分
3)P:幅 3 mm 未満、高さ 2.5 mm 未満 4)PR(PQ)間隔:3-5 mm
5)QRS 幅:3 mm 未満
6)QT 間隔:QTc=QT/√R-R が 0.36-0.44 秒
7)平均電気軸 0±90°
8)異常 Q なし(Q 幅<1 mm、Q 深さ<R の 1/4)
9) R 波の電位:I, II, III, aVF の R<20 mm、aVL の R<12 mm、V5,
V6 の R<26 mm
SV1+RV5 or RV6<40 mm、RV1<7 mm
10)V1:R/S<1
11)T 波の高さ<12 mm、その誘導の R の 1/10 以上
12)陰性 T が見られても良い誘導:III, aVL, aVF, V1, 2(V3 女性) I, II は常に陽性
13)肢誘導で≧1 mm、胸部誘導で≧2 mm の ST 上昇なし
14)U 波の高さ<2 mm、陽性
などが定番
ここからが本番
- 心電図読みは3STEP!
患者の血行動態を類推
患者のポンプ機能を類推
患者の症状の原因を類推
- 心電図を読む際は、視線と視点を意識する
- まず
第II誘導を左から右に見る
→心拍の情報、血行動態の把握
→P、QRS、T波がはっきり同定でき、かつ、P波が上向で、心拍数が50-100で規則的ならば正常洞調律
異常なら
→不整脈と考える心拍1つ選び、そのQRS幅を計測し、3㎜未満なら心房、以上なら心室性
→期外収縮:1拍だけ
頻拍:3拍以上持続し、その異常な発火頻度が100-250拍
粗動:発火頻度が250-350拍
細動:発火頻度が350-or数えられないもの
(心房性ならP波、心室性ならQRS波を数える)
(5㎜ごと→300拍
10㎜ごと→150拍
15㎜ごと→100拍
は暗記しとくと楽)
徐脈性なら
→最も長いRR間隔に注目し、そこにP波あるか見る
→なければ洞機能不全症候群、規則的なP波あれば房室ブロック
→ウェンケバッハ、モービッツII型、高度、完全
- 次に
QRS波を縦に見る
→ポンプ機能の把握、興奮収縮連関
→異常Q波は定義めんどくさく使いにくい
→まず肢誘導で第I、II誘導のQ波に注目、正常ならQ波の幅は1㎜未満
→次に胸部誘導でV1-V5にかけてR波が徐々に高くなり、V6で少し小さくなるのが正常
(V1ーV6は少しずつ場所違うだけでそんなに大きな変化はしないはず)
→V5のR波の高さが25㎜以内なら正常
→第I誘導の幅が1㎜以上ならそのままaVL誘導のQ波見る(側壁梗塞)
→第II誘導で1㎜以上ならそのまⅢ、aVF誘導のQ波見る(下壁梗塞)
→V5のR波の高さが26㎜以上なら、V5誘導のST部分が低下していたり、T波が下向きになっていないか見る
→このSTEPで異常でたら心臓超音波へ
- 最後に
上の2つのSTEPを経てやっとST、T波を見る
→急性冠症候群を見逃さない
→STの上昇と低下があれば上昇を優先してみる
→急性冠症候群を疑う症状があれば、どの誘導のどんな小さなST,T波の異常でも陽性所見となりうる
(ちなみにaVR誘導の方向には心室筋はないが、ここでSTが上昇していたら心臓の内膜が相当な虚血状態ということ)
→ST、T波のみにこだわりすぎると見逃すのであくまでも総合的に
→急性冠症候群以外でST上昇するのは、急性心膜炎、心筋炎くらい
- 心電図は心臓の後ろ側に関してはガラ空き
- 無症状で心電図上、ST上昇がある場合、急性冠症候群の確率は極めて低い
- 急性冠症候群と誤診するのは恥ではない!
- 急性冠症候群を見逃すのが恥!
まとめ
第II誘導を左から右に見る
QRS波を縦に見る
ST、T波を見る
これを3秒で処理するということ
鑑別シリーズ〜四肢のしびれ〜
総論
- しびれとは、異常体性感覚の自覚的表現のこと
→患者さんによっては 運動麻痺やRaynaud現象 をしびれと表現することも 注意
- まずは治療を急ぐしびれかの判断
→突然発症や目の前で進行するしびれは、循環障害、脳血管障害を考える
- しびれの分布は鑑別に有用
→手袋靴下型は糖尿病やアルコール性などの内科系疾患
→片側/両側の上肢/下肢、同側の上下肢のしびれでは脳梗塞や頸椎症などの気質的な外科系疾患
鑑別
外科的しびれ
- 循環障害:急性動脈閉塞症、コンパートメント症候群、ASO
- 脳脊髄疾患:腫瘍、脳血管障害、多発性硬化症、脊髄空洞症、AVM
内科的しびれ
- 代謝性:糖尿病、尿毒症、VitB1欠乏、アルコール
- 内分泌性:甲状腺機能低下症
- 薬剤性、中毒:抗がん薬、メトロニダゾール、重金属(ヒ素、水銀、鉛)、殺虫剤
- 悪性腫瘍:腫瘍随伴症候群、多発性骨髄腫
- 自己免疫性:GBS、血管炎
- 遺伝性:ポルフィリア
各論
- 急性動脈閉塞症
→5P:
Pallor(蒼白)
Prostation(虚脱)
Paresthesia(異常知覚)
Pulselessness(脈喪失)
Parelysis(麻痺)
→原因としては、心房細動、ASO ,TAOなど
→8時間以内に治療できないと患肢切断すらある
- 脳腫瘍
→早朝の頭痛、鈍く持続性
→頭部MRI
- 腫瘍随伴症候群
→肺小細胞癌など
→坑Hu抗体が特徴的
- 多発性骨髄腫
→中年以降の病的骨折で疑う
→腎不全も注意
- GBS
→呼吸筋麻痺の可能性あり注意
→上行する麻痺、腱反射消失、運動障害
- 尿毒症
→初期症状として、起床時の悪心嘔吐
→痙攣、心嚢水貯留、電解質異常など致命的な症状も起こしうる
→腎機能障害あると、水電解質異常、アシドーシス、VitD低下、EPO産生低下など多彩な症状
- 糖尿病性ニューパチー
→末梢神経障害の原因としては糖尿病、アルコールが多い
→糖尿病性では足の怪我に気づかず重症化することも多いため、糖尿病患者では足の観察を怠らないこと
→足と手では、足から障害されることが多い
- 腰椎椎間板ヘルニア
→L4/5、L5/S1の障害が多い
→FNSテスト陽性ならL3/4が考えられる
→膀胱直腸障害や足関節の底屈背屈が急に傷害された場合は緊急手術適応
- 頸椎症
→Jackson test、Spurling test
→手掌部のピリピリ、夜間増強
→中年女性多く、手関節を駆使する仕事、妊娠、甲状腺機能低下症、糖尿病でも
→Tinel徴候(叩くと)、Phalen徴候(手首屈曲で両手背合わせて60秒)
→しびれや肩こりでくるため見逃し多い
→Wright test,Eden test
鑑別チャート
(medikmediaより)
後悔しない超選択術 DaiGo
要約
人は常にいろいろなことを選択し、判断をして生きているが、その結果に後悔した経験もあるだろう。
我々の選択とは何を根拠にどのように行われているのか、そして、より良い選択をし続けるためには何を意識すればよいのか理解できる一冊。
要点
- 人は1日に70回、人生を左右する選択をしている
- よくある間違った考え
- 正しい選択がある × →未来は誰にも分からない、あるのはベターな選択のみ
- 今の成功は、自分の過去の選択でできている × →自己奉仕バイアスの典型(成功は自分の力、失敗は他人の責任)
- 選択肢は多いほど可能性も広がる × →多いと現状維持の法則が働いてしまいがち
- まずは自分の意思決定スタイルを知る
合理的スタイル
直感的スタイル
依存的スタイル
回避的スタイル
自発的スタイル
→自分で考えて選択しているようで、実はこのスタイルに従っているだけ
- 自己の選択に対して後悔していない割合が最も多かったのは、合理的スタイルの人たち
→他のスタイルであってもそれを自覚することが大事
→他のスタイルの人は、合理的スタイルの人に比べ、選択に際し感情が強く影響している傾向にある
- 合理的スタイルに近づける習慣
→自分の選択について振り返り、評価する
→楽をしない→誰々が言っていたから…
→長期的に考えてみる、1年後、10年後の結果を想像してみるクセを
→テストしてみる、アンケートや周囲の意見を聞いてみる
→過去の経験、失敗から学ぶ、他人の失敗からも学ぶ
- マキシマイザーとサティスファイザー
前者は、常に最高の結果を求める人
後者は、最高ではなくとも、ある程度の結果に満足することのできる人
- 前者はストレスを溜めがち
- どちらにしても、自覚することが大事
- 上のスタイルと合わせて10パターン
- 合理的に選択し、その結果に満足するのがコツ
- 人は衝動に抗えない生き物と心に刻む
→衝動や誘惑を前に冷静かつ合理的な判断をできる確率は50%らしい
- 知識や経験よりもアンケートの母数を重視
→人は直感に頼りがちで客観性を失いやすい
- 第三者の目を意識する(サードパーソンチョイス)
→この選択を誰かが評価するとしたら?という視点
→自分の両親が、恋人が見ているとしたら…
- 未来の自分を想像してみる
→近い未来を想像することで、自分のあるべき姿がクリアになる
→10−10−10テクニック
→その選択に10分後、10ヶ月後、10年後どうなっているか
- プランやコストを明確化する
→脳は明確なプランに従うようにできている
→不確かなプランは他の選択肢を選ぶ余地を与える
→時間をお金に置き換えて無駄を省く、コストベネフィット
→行動に費やす時間をお金に換算する
→自分の時間をお金に換算して、この選択肢が本当に選ぶ価値があるのか考える
- 例えば、1時間テレビを見る
→休養にはなるが、1000円の価値があるか、とか
- 判断材料は複数用意する
→思い込みによる判断ミスをなくす
→初頭効果による確証バイアスが働いてしまう
→周囲と同じものを選んでしまう社会的証明(慣れない地で特に強くなる)を避ける意味も
→対立した意見を集める
→自分を他人に置き換える
→文献を2冊ほど読んでみる
- ついでに初頭効果に関しては、人は無意識化に約7秒で第一印象を判断し、その初対面の印象は半年間続くとも
- 難しい選択は午前中に
→ジャムの法則 試食コーナーにたくさん置く場合と少なくした場合、試食後に購入した割合は後者の方が多かった
→多すぎる選択肢は人間から判断力を奪う
→選択し続けると疲弊して思考を放棄し始める、選択疲れ
→朝に1日の行動を決める習慣が後悔しない選択に繋がる
- 不安の対策を作る
→不安は目を曇らせ、後悔する選択を引き寄せる ネガティブバイアス
→まずこのネガティブバイアスを認識し、その上で自分が感じている不安が本当に意識を向ける必要のあるものか冷静に考えてみる
→呼吸法 タクティカルブリージング
→鼻で4秒かけて息を吸い、4秒間息を止め、4秒かけて吐き出し、また4秒止める
→瞑想法も有効 数息観
→お腹を突き出し、背筋を伸ばして座る
→前方1.5mくらいを見て、1分間に5回程度のペースで呼吸しながら吐いた数を数える
→10回数えたらおしまい
→解釈によって不安はモチベを高めてくれる
→不安を感じたら、興奮してきた!ワクワクしてきた!と叫んでみることで心理的な負担を軽減することができる
- 朝のゴールデンタイムを活用する習慣術
→アイビーリーメソッド
→今日やるべきことを6つ書き出す
→それに優先順位をつけ、その順に作業をする
→一つの作業を終えるまで次の作業には行かない
→やり終えられなくても気にしない
- ミスを引き起こす落とし穴5つ
- 感情バイアス→肯定的な意見ばかり受け入れてしまう
- プロジェクションバイス→現在の感情を軸にして未来の幸福を推し量ってしまう
- サンクコストバイアス→すでにかけたお金や時間を取り返そうと損な取引してしまう
- 正常性バイアス→多少の異常を正常なものとしてとらえて、心を平静を保とうとする
- メモリーバイアス→過去の歪んだ記憶に基づいて未来の選択をしてしまう
1
感情次第で受け取り方が180度変わってしまう
ストレスを感じている場合は紙に書き出してみるエモーショナルディスクロージャーが有効
2
必要以上に悲観的、楽観的に意思決定を下してしまう
これは、今の感情と未来の感情がかけ離れすぎているから
3
過去の自分ではなく、今の自分に目を向ければいい
4
自分にとって都合の悪い情報を無視してしまうこと
自分は大丈夫という思い込みとか
自分の判断力のなさ、選択する力のなさを認めること
5
記憶に関する日記をつける
嫌な記憶、嬉しい記憶、悩んだ記憶など
比較する
- トレーニング
感情知性を高める
→自分や他人の感情を把握したり、自分の感情をコントロールしたりする能力、後天的に鍛えられる
How
→瞑想:緊張や不安、ストレスをコントロールできる
感情の粒度を上げる:自分の感情をどこまで詳しく表現できるか
- 多数の選択肢がある時
→現状維持の法則が働いてしまいがち
→トーナメント方式!
→ランダムに4グループに分け、それぞれのベストを選び、準決、決勝と比べていく
- 適度な空腹状態の方が判断力は高くなる
- 10%ルール
→なにか自分を変えたいとか生活を変えたいと考えた時は、一度に全てではなく、10%くらいから変化させていく
→大事なのは継続
鑑別シリーズ〜浮腫〜
総論
まずは、全身性か局所性か
→全身性浮腫には、
など
→限局性浮腫には、
など
そして、圧痕性浮腫か非圧痕性浮腫か
→圧痕性浮腫では、
40秒以内に回復するfast pitting edema
と
回復しないslow recovering edemaに
→前者は、発症3ヶ月以内の膠質浸透圧低下による浮腫に特徴的
→それぞれに応じた治療を
鑑別
右心不全
肝硬変
糸球体腎炎
腎不全
低栄養
甲状腺機能低下症
薬剤性
アミロイド腎症
上大静脈症候群
糖尿病性腎症
IgA血管炎
各論
- 右心不全
→多くは左心不全に伴う二次的なものが多し
- 肝硬変
→肝炎歴、輸血歴、アルコール歴、肝腫大、脾腫、クモ状血管腫、手掌紅斑など
→肝不全症状(黄疸、復水、肝性脳症)の有無
- DVT
→D-dimerは感度↑特異度↓ 低ければ役に立つ
→USも有用、造影CTはもっと有用
→肺塞栓は致命的ゆえ確認
- 甲状腺機能低下症
→家族歴、Sjogren症候群、PBCの合併検索も
- 薬剤性
→NSAIDs、Ca拮抗薬、ピオグリタゾン、ステロイド、甘草など
- アミロイド腎症
→腎不全では基本、腎萎縮だが、腎腫大するものとして、アミロイド腎症、糖尿病性腎症、多発性嚢胞腎、HIV腎症など
→若年者の脳梗塞、DVT、習慣流産など
→坑カルジオピリン抗体、ループスアンチコアグラント
鑑別チャート
(medikmediaより)
評価される技術 横山信治
要約
なぜかいろんな人から好かれている。
そんな友人が1人くらい誰しも思い浮かぶだろう。
彼らのことを考えながら読むと、まさに共通点と言わざるを得ないようなことが詰まっている一冊。
要点
- 大原則
「すべての人間は、自分を認めて欲しい」と望んでいる
→人間というのは他人からどう思われているのか、どう扱われるかを通じて、自己重要感を満たす生き物である
- 相手の承認欲求を先に満たしてあげれば、成功は保証される
- 先に与えなければ、人からは評価はされない
- 人を先に認める場合、自身の自己重要感が枯渇しているとストレスに…
- その場合、利害関係のない友人に聞いてもらうことで解消
- 徹頭徹尾、自己アピールを抑え、相手のために黒子に徹する
- 毎朝、鏡に向かって、自分は優秀な人間だ と大声で唱える
→自己重要感が満たされ、自然に他人を認められるようになる
- 評価される人は、常に相手を観察している
- 人は自身を高く評価し、他人を低く評価する傾向にある
- ほめすぎるほどほめても相手は満更でもないと思っている
- 評価される人は、分け隔てなく人と接する
→どんな人にでも相手の自己重要感を満たす様に努める
→有名な話:一人のお客様を大事にしないと、100人のお客様を逃す
- 評価される人は、自分から先に折れる
→人間は何か問題があって、それに心を奪われているとき以外は、たいてい自分のことを考えている
→自己重要感が下がるが、先に相手の言い分を認める
- 評価される人は、自分から提供する
→返報性の法則
→自分から先に与えなければ、誰も与えてはくれない
- 評価される人は、人に質問をする
→相手に興味を示し、どんどん質問する
- 評価される人は、思い込み持たない
→誰しも世界を変えようと思うが、自分を変えようと思う人はいない
→他人は全て自分と同じことを考えている、と思いがち
→他人の考えていることを想像して疑心暗鬼にならない、自分というフィルターを通さない
→自分と他人は違う人間だと理解する
- 評価される人は、他者を先に認める
→上司が必要としているのは、自分のことを認めて助けてくれる部下
- 相手が威張る人なら、それは、褒めて欲しいというシグナル
- 相手が感情的に起こっている時は、相手の感情に波長を合わせない
→感情からくる非難は聞き流し、反省すべき事実だけに目を向ける
- 評価される人は、知ったかぶらない
→会話で知識をアピールするのは、聞かれた時と、誰も答えられない時のみ
- 評価される人は、批判しない
→資料の矛盾点を指摘するとか持ってのほか
→代替案のない指摘はイチャモンに等しい
- 人に目が二つあるのは、真実を見極めるため
- 人に耳が二つあるのは、話をよく聞くため
- でも、口が一つしかないのは、話すのは聞いたことの半分で十分なため
→人は他人の成功談など興味がない、興味があるのは自分の成功談のみ
- 評価される人は、人の名前を覚えるのが早い
→相手の名前を頻繁に呼ぶ
→人は名前を呼ばれることで、自己重要感が上がる
→田中角栄は人の名前を覚える天才とも
- 評価される人は、常に感謝を忘れない
→いいことがあれば人のおかげ、うまくいかないときは自分の責任
→成功はいかに味方を多く作るか
→味方を作るには、謙虚さと感謝を忘れないこと
- 評価される人は、他人に責任を転嫁しない
→失敗を正視するのは苦痛を伴うもの
- 評価される人は、他人に嫉妬をしない
→感情の中で最も負の要素が強い
→嫉妬心は自信のなさと人と比べることから生まれる
→嫉妬心をなくすことはできないが、努力するエネルギーへと変える
- 評価される人は、会話の主役を見極めるのが上手い
→会話の主役が誰なのかを考えて褒めていく
- 評価される人は、「好き」になる術を持っている
→人間の脳は好きだと思うと、勝手にその根拠を探し始める
→嫌いという感情は変えられないが、自分の思考を変えることはできる
- 日頃からポジティブワードを使う
- 評価される人は、報告の仕方が上手い
→結論から
- 評価される人は、人を憎まない
→人を憎むということは、ネズミ一匹を対峙するのに、家を焼き払うようなものだ
→やはり、自分から折れるしかない
→思い切って相手をゆるそう
- 評価される人は、NOと嫌を言わない
→マイナスな印象を与える
→脳ができる可能性を制限していく
→YESマン!
- 評価される人は、相手の立場に立って考える
→多くの人は、人の話を理解しようと聞くのではなく、答えようとして聞いている
- 評価される人は、怒りをコントロールしている
→怒りの感情が出たら何もしない
- 自慢と正義を語ることは、相手の自己重要感を下げる行為
→自慢するのではなく、相手から褒められる人間になる、正義は語るのでなはく、毛げでこっそり実行する
- 評価される人は、嫌いな感情に理由づけしない
→エスカレートする
- 買った人を褒め、絶賛し、感動する
→真の競争相手は自分自身、誰かに買ってもまた次の相手が現れるだけ
- 評価される人は、他人の間違いを指摘しない
→相手に強要しても変わらない、むしろ変わるものかと決意する傾向に
- 世の中起こることにいいも悪いもない、事象のみが存在する
→ネガティブに考えない、ニュートラルシンキング
- 評価される人は、無駄な詮索をしない
→相手の考えていることがわからないと、想像だけで悩んでいても時間の無駄
→わからないなら、勇気を出して聞くのがいい
- 評価される人は、他人の批判なんて気にしない
→低俗な人々は偉人の欠点や愚行に非常な喜びを感じる
→いろんな考え方があると、受け入れる
→言い訳や自己弁護しない
- 評価される人は、結果に執着しない
→結果なんて自分でコントロールできない
→プロセスのコントロールに重きを
- 評価される人は、失敗を恐れない
→試してみるに失敗はない、あるのは成功か学ぶこと