あうとぷっと。

めも。雑記。

病歴聴取におけるOPQRSTとは

 

 

病歴聴取のポイントまとめ - あうとぷっと。

から

 

 

 

まず、opqrstとは

 

O:onset:発症様式

P:palliative/provocative factors:寛解、増悪因子

Q:quality/quantity:質と程度

R:region/radiation:部位、放散部位

S:(associated) symptoms:随伴症状

T:time course:時間経過

 

 

 

 

 

 

 


O:onset:発症様式


突発性、急性、亜急性、慢性の4パターンに分ける

 


突発性は数秒〜数分単位で症状が最大となるケースで、以下のものを考えていく


破れた:穿孔、破裂

裂けた:解離

詰まった:塞栓

捻れた:捻転


などいづれも緊急疾患となる

 

 

 

 

 

P:palliative/provocative factors:寛解、増悪因子


Q:quality/quantity:質と程度

 

  • 1〜10のナンバリングスケールや視覚的なフェイススケールなど
  • 経時的な変化も評価する事ができる

 

 

 

R:region/radiation:部位、放散部位


S:(associated) symptoms:随伴症状


交感神経症:冷汗、蒼白、冷たい皮膚など

副交感神経症:悪心嘔吐、尿便失禁、神経調節生失神など


に注意しておく

 

 

 

T:time course:時間経過

 

  • 持続的で増悪傾向

なのか

 

 

  • 間欠的で軽快傾向

なのか

 

 

 

 

 

鑑別シリーズ〜悪心・嘔吐〜

 

 

 


原因として消化器系イレウス虫垂炎)を第一に考えるが、


循環器系(急性冠症候群)

中枢神経系(脳血管障害、髄膜炎

前庭神経(BPPV)

内・代系(DKA、高Ca血症)

産婦人科・泌尿器系(妊娠、卵巣捻転、尿路結石)

薬剤(ジギタリス、敗血症)


など広く鑑別にあげる

 


 
その他、緊急度の高い疾患としては、
胆管炎、胆嚢炎、Boorhaave症候群、急性膵炎、急性緑内障発作など


 

『学力』の経済学/中室牧子

 

 

 

私は昔、学習能力や地頭に生まれつきの差はなく、努力や学習効率、学習環境が影響をもつと考えていた。しかし、医学部へ入学してから、地頭の差、能力の差は間違いなく存在することを感じるようになった。

この本では、その理由が統計学的に、経済学的に示されている。

そして今の日本の教育がどれほど合理性に欠き、感覚的なものであるかを実感した。

 

 

 

 

 

要点

教育は一億総評論家状態

→なぜか教育の素人でも自分の意見を述べたがる

だからこそ教育経済学的なデータを知る事が肝要

一個人の経験則など何の意味も持たぬ

 

 

 

  • 目の前のニンジン作戦 ○

→遠い将来のことなら冷静な判断できるが、近い将来のことだと目先の利益を優先してしまう(双極割引)

 

 

 

  • テストでいい点取れたらご褒美 ×

一時間勉強したらご褒美 ○

→インプットアウトプットアプローチ。

インプットに対してご褒美を出す方が成績は伸びる

しかし、勉強の方法をしっかり教えてあげると、テストでいい点取れたらご褒美でも効果○に

 

 

 

 

 

 

  • 子供が小さいうちは、ご褒美としてお金以外のものが良い ○
  • 中高生以上ではお金をご褒美に設定した方が良い ○

 

 

 

  • 自尊心が高い子ほど学力が高い ×逆
  • 学生の自尊心を高めるような介入(やればできるのよ、とか)は成績を高める ×

→無闇に褒めると実力の伴わないナルシストが育つだけ

 

 

 

  • 子供の元々の能力を褒めると、意欲が上がり成績が上がる ×

→努力を褒める ○

子供を褒めるときは、具体的な内容で(一時間勉強できたんだね、遅刻一回もなかったね)

 

 

 

 

 

  • テレビゲームそのものが子供に与える負の影響は大きい ×
  • 暴力的なゲームをすると暴力的になる ×

→しかもテレビゲームを一時間やめさせたところで勉強時間は平均2分しか伸びない…

 

 

 

  • 『勉強しなさい』と言うのは効果がない ○

→母が娘に言うのは逆効果にすらなる

  • 『勉強を見ている』、『勉強する時間を守らす』は効果がある ○

→その役は親である必要性はあまりない。誰でもおk

  • 子供と同性の親が関わるとより効果的 ○

 

 

 

  • 正の/負の ピアエフェクト→周囲から受ける影響を総じてこう言う
  • 学力の高い友達の中にいると学力に関してプラスの影響ある ○

→ただし元々の学力が高かった子供のみ。元々低かった子供は逆効果に。

  • 問題児からは学力に関してマイナスの影響を受ける ○

→つまり学力別にクラス分けすることは意味がある。学齢が低いときには学力下がることもあり注意

 

 

  • 類は友を呼ぶ→学力に関しては ×、行動に関しては ○

 

 

  • 女子の方が成績は良い ○

→原因不明、理数系は学年が上がるごとに男子の点数が高くなる傾向にある

 

 

  • 子供や若者は飲酒、喫煙、暴力行為、ドラッグ、カンニングなど反社会的な行為については友人からの影響を受けやすい ○

 

 

  • 教育への投資のベストタイミングは小学校入学前の幼児教育である ○

→認知能力(学力)は△だが、非認知能力(忍耐力、社会性、意欲など)は生涯通じて差がでる

→結果、将来の年収や学歴に大きく影響する

 

 

  • 非認知能力への投資は子供の成功にとって非常に重要である ○

→部活動、課外活動、社会奉仕活動、アウトドア活動などが有効

→定期試験のためにそれらをやめさせることには慎重になるべき

 

 

  • しつけ(嘘はダメ、他人を大切にする、ルール守る、勉強する)を受けた人は平均年収高い ○

→勤勉性が因果関係あり

 

 

  • 少人数学級は学力上がる ×

→多少は学力上がるけど費用対効果低い

→学歴と年収のデータによる教育の収益率を親と子供に説明すると成績上がった

(正しい教育の収益率を知るだけ…費用対効果高い)

 

 

  • 高校卒業後すぐに働き始めた人と、大学を卒業してから働き始めた人では、生涯年収に1億円もの差がでる  ○

 

 

  • 子供の学力の50%が家庭や本人の要因で決定される ○
  • 中学3年生時点の学力の35%は遺伝によって説明される ○
  • 生まれ月、生まれ順、出生体重が子供の学力や最終学歴に因果関係をもつ ○
  • 学校の資源は家庭の資源に比べ、有意な影響を与えない ○

→全国学力テストの件別順位などくそくらえ

学力の分析の本質は、アウトプットである成績とインプットである家庭の資源、学校の資源の関係を明らかにし、何に重点的に投資をすれば子供の学力を上げられるかを示すことにある

→家庭の資源に格差があるため、過度な平等主義で全ての子供達に平等な教育を行うと格差が拡大していくだけ

 

 

  • 親の学歴による学習時間の格差は子供の学年が上がるほど拡大していく傾向にある ○

→親の学歴が低いために子供が十分な教育を受けられないことを貧困の世代間格差と言う

  • 親への補助金(こども手当的な)は学力の向上に因果関係をもつ ×

→家庭の資源による格差を親への所得移転によって解決するのは注意が必要

→なら学校の資源配分を変えることは有効か?

 

 

 

  • 平等な教育(手をつないでゴールしよう的な運動会とか)の影響を受けた人は、他人を思いやり、親切にしあおうと言う気持ちに長けた大人になる ×

→むしろ欠ける。本来、遺伝や家庭の資源などの格差が存在するにも関わらず、成功しない人は努力が足りないからだ(生まれつきの能力に差はないと考えてる)と考えてしまうため。

 

 

 

  • 家庭の資源など子供自身では変えられない問題を解決できるポテンシャルを持つのは教員である ○

→教員は教育の要。遺伝や家庭の資源をひっくり返すパワーを持つ。

教員の質は、付加価値(子供の学力の伸び)で見るとバイアスが少なく因果関係を捉えるのに役立つ ○

 


じゃあ

  • 教員の給与を上げてみる→教員の質は改善なし
  • 教員に一旦ボーナス与えて、成績の伸びなければ返却する→教員の質は改善あり(損失回避)

 

 

  • 教員研修→教員の質は改善なし
  • 教員免許制度なくす→教員の質は改善あり(優秀な人の転職妨げてた)

 

世界最強記憶術場所法 記憶の奥義/平田直也

 

記憶力とは地頭勝負のイメージを抱いていた。こうも理論だった記憶法にもっと早く出逢いたかった。

日常のあらゆるシーンで役に立ってくれるだろう。

 

勉強は覚えられないが、クラスの座席だったり会社のデスク周りなどは覚えているという人は多いはず。

それは 場所 に基づいたイメージに 対象 が結び付けられているから。

これを意識的に行うことで無理のない大量の暗記を可能にする、それが場所法。

 

 

 

要点

  • 記憶術=大量の物を正確に効率的に覚えるワザ
  • 才能ではなく後天的に伸ばす事が可能
  • 何歳からでも!

 


記憶力競技:全10種目の合計点を競う頭脳競技

モリースポーツ、メモリーアスリートとも

 

種目

スピードナンバー(5分で数字たくさん)

ランダムナンバー(その60分版)

バイナリー記憶(0と1のランダムな並びを覚える)

架空の年号記憶

スポークンナンバー

スピードカード(トランプ暗記なるはや)

ランダムカード(トランプ暗記じっくり)

顔と名前記憶

単語記憶

イメージ記憶(イラスト)

 

 

 

 

 

 

 

記憶術1 ストーリー法

単語をイメージに変換してストーリーを作る

 

例)ボールを投げたら平積みの教科書にぶつかって落ちてしまった。落ちた教科書をで固定してたら指に刺さってしまいで冷やしてネックレスで縛って止血した。

(たとえば5個の単語)

 

 

  • 文章としてではなく、イメージとして思い浮かべるのがコツ
  • なるべく大げさにインパクト大で

 

 

 

 


記憶術2 場所法

  • ストーリー法はせいぜい10こ程度だが場所法は青天井
  • 最古にして最強の記憶法
  • 世界チャンピオンも使用

 

 


やり方)

場所を作る→プレイスに暗記したい物を置いていく→プレイスを順に辿っていき置いた物を思い出していく

 

解説)

まず自分のよく知った、馴染みのある場所(ルート)を用意する

 

例)自分の家(とりま10こ)

玄関→靴入れ→部屋1→廊下→トイレ→洗面所→お風呂場→リビング→キッチン→部屋2

 

 

  • ばらばらに羅列するのではなく、現実の道順に合うように、歩いて辿っていくかのように
  • 図書館でも銀行でも学校でも職場でもなんでもおk

 

 

 

 


次に格プレイスに覚えたい物を置いていく

 

例)ボール、教科書、釘、氷、ネックレス、ウサギ、歯ブラシ、ハンバーグ、エアコン、花

 

なら、

 

玄関を開けるとでっかいボールがあって入れない。靴箱を開けるとそこには教科書がところ狭しと並べてあり、部屋に入ろうとすると扉一面に釘が打たれていた。

廊下に出れば、氷で水浸しに。トイレでネックレスを落としてしまい、洗面所ではびしょびしょのウサギが。お風呂に入り歯をみがくとリビングにハンバーグが用意されていていい匂い。キッチンに入るとなぜかエアコンが(もったいな)。自分の部屋に入ればそこはお花畑。  

 

てきな。

 

 

  • 単語はなるべく具体的なイメージに変換し、実際にそのプレイスに存在すると妄想する。
  • 文字情報として扱わない。
  • 感情も使う(何でそこにあんだよ!みたいな)
  • コツは覚える物を大きくするかたくさん増やす

 

 

 

 

 

 

最後に、プレイスを辿っていき、置いた物を拾っていくだけ。

 

 

 

 

 

 

そしてだんだんとこの容量を増やしていく

→上記のは1ルート10プレイスの例

 

ルートを増やしてもいいし(似たルートは×)

プレイスをより詳細にしてもおk

 

さらには1プレイスに2つずつ置く 2in1メソッド もおk(玄関にあるボールを教科書の山に投げて…)

 


同じ場所を使い回したときに前のイメージが重なることを、ゴーストという。それだけしっかりイメージづけられているということ。

  • ゴースト対策:単純に 時間を置く のがポイント

 

 

  • 長期記憶にするためにはやはり反復するのが肝要

 

 

 

 

 

 

数字を覚えるとき

→数字に対して予めイメージを紐付けておく、それを場所法で。

 

イメージ)すうじのうた より(おかあさんといっしょ

1煙突

2ガチョウ

3耳

4弓

5鍵

6たぬき

7ラッパ

8だるま

9おたまじゃくし

0ボール

YouTube参照)

 

 

 

  • イメージしやすいものであればなんでもおk
  • トップクラスの人はこれを0〜99や999まで作っている…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


顔と名前

→タグ付け法

 

  • 顔と名前が覚えにくいのはリンゴなどと異なりその人がその名前である必然性がなく、イメージできないから

 

 

解説)
まず、その人の顔や服装、なんでもいいから一言で特徴づける

 

次にストーリー法で名前と結びつけていく

 

で、会ったときに特徴付けたタグからストーリーを再生する

 

 

 

  • タグのポイントは、次また会ったときに同じタグをつけるであろうものにすること

 


例)歯が白い!

であれば、歯が白い から 佐藤さん につながるようにストーリーを作る

 

歯が白い→虫歯ない→てことは砂糖食べない→佐藤さん

 

  • このステップは2.3回、多くても5回で
  • 外人ならカタカナ表記にして語呂合わせ的にいく→マイコ・コーリアスなら舞妓さんとか氷、明日とか

 

 

 

病歴聴取のポイントまとめ

 

 

 

病歴聴取と身体診察で8割!

検査は必要最小限につとめる🤔 

 

 

 


病歴聴取


1.現病歴が最も大事

  • 時系列に(初めに起きたのが鍵)

 

  • 分析的に(痛みのopqrst)

病歴聴取におけるOPQRSTとは - あうとぷっと。

 

  • 陽性陰性の重要症状を(各疾患の3主徴とか症候学を勉強しておく)

 


2.既往歴

アレルギー歴とオペ歴注意

 


3.内服薬

いかなる鑑別でも必ず副作用DAE(drug adverse events)ふくめる

 


4.生活歴

喫煙飲酒は必須
タバコはPack Yearsで(男で40、女で30越えるとCOPDリスク)


酒は量と種類も(1日にエタノール160g〜10年でアル性肝硬変リスク)

 


5.家族歴

遺伝性、キーパーソン

 


6.性生活歴

年配者でも必ず!

問診〜月経、性生活歴〜 - あうとぷっと。


7.ROS(review of system)システムレビュー

特に高齢者で大事になってくる
こぴって常にポッケいれとく

そして暗記する

f:id:mediput:20200305111049j:image

「研修医になったら必ず読んでください」より

 

 

 

 

 

症例プレゼンテーション

 

受け持ち患者さんのプレゼンテーションについてまとめ!

 

 

 

  • プレゼンテーション

一般型7分(朝カンファ)、省略型2分(ベッドサイド)


ざっくりS(2.3分)O(1.2分)AP(2.3分)の流れで
S 主訴現病歴大事、既往歴生活歴はさっと

 

 

 

 

一般型について!

  • opening statement&主訴

タイトルにあたる
ID既往歴主訴(必ずしもPtの言葉じゃなくてよい)


例)患者さんは50歳男性で高血圧、糖尿病の既往があり4時間続く突然の左前胸部痛で来院されました。

 

 

  • 現病歴

入院何日前に発症し何日間続いたか(日付は×)
痛みのopqrstは必ず入れる
検査所見はここでは含めない

 

言うべき・省くべき陽性・陰性所見注意(いらん情報は捨てる)

 

 

  • 既往歴

既往歴として5年前より糖尿病、高血圧があります

こんな感じの言い回しで

 

服薬歴家族歴アレルギー歴もここ

 

 

  • 生活歴

飲酒喫煙違法drugなど

 

  • 身体所見

まずバイタルと全身状態を言う

 

頭から足先までの必要な身体所見を言う

 

 

必要なものを言う

 

 

  • (まとめ→2.3センテンスで)

 

  • プロブレムリスト

 

  • アセスメントプラン

最も可能性の高い診断述べてその理由(病歴所見など)述べてその他の鑑別述べてそれを裏付ける・反する所見述べる

 

  • プラン

アセスメントであげた疾患を鑑別するのに必要な診断プラン、治療プラン(、教育プラン)述べる

 

 

 

鑑別シリーズ〜胸痛〜

 

 

 

まずは致命的な疾患、

4killer chest pain   の除外から

 

 

 

 

 

 

  • バイタルサインは特に注目しておく!

血圧(左右差)、心拍数、呼吸、体温、意識状態(の変容)

 

 

  • 問診では胸痛以外の随伴症状にも着目して鑑別していく!

悪心、嘔吐、咳嗽、呼吸困難、発熱、動悸など

 

 

 

  • 胸痛は皮膚、胸壁、消化管疾患でもおこるため鑑別にいれる

 

皮膚:肋間神経痛

胸壁:胸膜炎、肋骨骨折

消化管:Boorhaave症候群、胃食道逆流症 などなど